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━ CIAJ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」 QMS委員会 「組織の能力を最大限に発揮するアシストをしたい私たちです」 2009年 5月29日発行 第31号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ CIAJ ━ ≪ 第31号 目次 ≫ ・はじめに ・ISO 9000 動向「TC176国内委員会検討内容報告」 ・TL 9000コーナー「測定法および要求事項ハンドブックの動向」 ・知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」 ・編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●はじめに ─────────────────────────────────── QMS委員会会員の皆様,こんにちは。 ここ数日,夏日が続いたかと思うと,梅雨を思わせる肌寒の日があったりと, 体調管理にも,服選びにも難しいお天気が続いています。 会員の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか? 皆様いろいろな趣味をお持ちと思いますが,中でもスポーツは,観戦したり 自身でおこなったりと人気の趣味のひとつだと思います。 日本で代表的なスポーツといえば,やはり“サッカー”と“野球”ですね。 私は,息子がサッカー少年なので,もちろん“サッカー観戦派”です。 サッカー国際親善試合キリン杯第1戦(日本 vs チリ)ご覧になりましたか? 日本が4対0で勝利を飾り,とっても気持ちの良い試合でした。 そして,このキリン杯では,18歳選手の日本代表デビューもありました。 ゴール前の完璧なアシストという結果も残し,ルーキー誕生に拍手喝采です! また,ベテラン勢もきっちり仕事をしてくれて,岡田ジャパンは良いチーム だと感じました。唯一残念なのは,ジェフの選手がいないことですが…。 ワールドカップ南アフリカアジア最終予選に向け,国内最後の強化試合である 5月31日キリン杯第3戦(日本 vs ベルギー)も勝利を期待しています!! さて,QMS委員会は総会を機に新しい一年がスタートします。 我々も,会員の皆様から期待されるよう頑張りたいと思いますので,引続き 会員の皆様のご支援,ご協力をよろしくお願い致します。 それでは,メルマガ第31号をお楽しみください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ISO 9000 動向「TC176国内委員会検討内容報告」 ─────────────────────────────────── 去る5月19日,品質マネジメントシステム規格国内委員会(TC176)が開催されま した。その議題は,主に2月に開催されたISO/TC176東京総会報告と各規格類の 進捗報告と討議内容でした。 また,検討中の規格類の詳細進捗が各担当から報告されました。 主なポイントは次の通りです。 1)東京総会関連 参加者は44カ国18機関から218名の参加によりSC1(概念及び用語), SC2(品質マネジメント),SC3(品質マネジメント支援技術)という 3つの 分野で議論が行われました。 2)規格動向 ◆ISO 9001 改正動向 2008年に改正発行されたものに対し,見直しが議論されました。 現在は,ブレインストーミング段階であり,今後のあり方に対して自由な 発想を行い,次期ISO 9001のキーコンセプトを探し出す作業に入っていま す。 ◆ISO 9004 改正動向 大幅な見直しを行っており,なかなかまとめができない 段階を少しずつ 通り抜け,次にFDISのレベルに入る予定ですが,今年いっぱいに発行でき るか,スケジュール的に厳しいものがありそうです。 ◆ISO 19011(マネジメントシステム監査の指針) 主な規格の改正が決着に向かっている中,現在ホットになってきているの がこのガイドラインです。 第三者認証は,ISO/CASCO(適合性評価)で検討されている ISO/IEC 17021-2が担当することになりましたが,このガイドラインは 第三者認証を除く内部監査,外部監査の指針として検討されています。 これは品質マネジメントシステムだけでなく環境マネジメントシステム, その他ISO 9001に準拠して作成されているマネジメントシステムの監査に 係る統合した指針となるため,考慮・検討すべき点が少なくなく,今後の 動向に注目したいところです。 実際,このガイドラインが発行されると企業内のマネジメントシステムの 内部監査はこれに従って全て行われることになるでしょう。 ◆その他 教育システムに関するワークショップが開催されました。 これはISO 9001の教育分野進出を意味します。アメリカ&メキシコが既に 規格素案を提出しており,必要性及び可能性の審議に入ります。 また,ISO 9001「中小企業向けハンドブック」の作成が行われており, コメントに審議中です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●TL 9000コーナー「測定法および要求事項ハンドブックの動向」 ─────────────────────────────────── ・5月7日に測定法についてのアラート(09-001A)が発行されました。このア ラートは“Advisory”という新しいツールの導入に関するものです。 このツールは,組織から提出されるデータを統計計算する際に,業界データ をより正確なものにするために,TL 9000管理者がデータの妥当性を検証す るツールです。このツールによる提出データの検証結果は,データ受領書 (DCR)に記載されることになっています。“Advisory1”,“Advisory2” のような整数識別子が表示され,データに対する指摘事項が明記されます。 データ受領書(DCR)に指摘事項が記載された場合には,組織はデータを再 検討して再提出することになります。 “Advisory”は5月20日より,当面の間,製品分類1.2.9.2(エッジルータ) で試行するとのことです。試行結果をふまえた今後の展開については,追加 アラートで通知されることになっています。 ・要求事項ハンドブックR5.0は,TL 9000規格改訂を担当するIGQ (Integrated Global Quality) 作業グループにより改訂作業が進められてきましたが,6月 に発行される予定です。改訂はISO 9001規格の2008年版発行にともなうもの で,2008年版追補の用語反映,項目及び注記の追加等が行われました。また, リスクマネジメント,供給者パフォーマンス管理,製造容易化設計,サスティ ナビリティ等の基本概念を取り入れた規格となっています。R5.0の発効は 2009年11月15日の予定で,2010年11月14日までの1年間R4.0からの移行期間が 設けられています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●知識活用型企業への道「 QMS における知的資産運用への取り組み」 ─────────────────────────────────── 前回は,組織能力(組織IQ)のご紹介と文書化が組織能力を高めるために重要 だということをご紹介しました。 今回も,この延長線上のお話として組織能力とシステムとの関係を考えてみた いと思います。 従来の発想ではなんらかのシステムを構築し,すなわち情報システム,品質マ ネジメントシステム,会計システム,購買システム,経理システムさらには統 合型経営システムなど,システム化することにより企業活動の効率化と有効性 を高めていくと考えてきたわけです。 しかし,最近のIT投資の研究では,これらの投資が企業活動にマイナスの効果 を示す場合があることを明らかにしつつあります。 安易にお仕着せのシステムを導入しても,結果として活動の生産性を低下させ る場合があり,その理由として,企業文化や現場との摺り合わせの不足を原因 のひとつとしています。 一般的にシステム化して直接的に効果が上がるのは単純作業の部分ですが,知 識が介在する活動ではシステムを導入しただけでは効果が直接的には見えてこ ない場合が多いようです。 知識を扱うのは大変むずかしいことで,例えば図書館に沢山の書籍を集めたか らと言ってその図書館を利用する人々の知識が増えるとは言えないことと似て います。 知識は送り手側だけでなく,受け手側の能力,すなわちリテラシー(読み書き 能力)が大いに影響します。すなわち,知識を扱う知識(メタ知識)が備わっ ていなければせっかくのシステムも役立たないということになります。 このメタ知識の育成は人材個人の個人知なのですが,この育成は業務現場の体 質,究極的にいえば企業体質に大いに関係するとみています。QMS も全く同じ ことが言えます。 知識活用型企業の QMSでは作業の手順化はあまり意味がなく,むしろさまざま な現場から経営者までの意思決定に関連する情報や知識のフローを中心に,シ ステムとして組み込んだ方が実用的ではないか考えています。 単なる情報システムや知識データベースなどではなく,実務に綿密に関係づけ られる QMSであるからこそできる,情報・知識ベースの品質マネジメントシス テムは,大いに企業の将来に貢献できると考えています。 具体的なアプローチは紙面の関係でお話しできませんが,達成できる内容です。 皆さんもお考えいただければと思います。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●編集後記 ─────────────────────────────────── グローバルな経済危機が未だ続いています。発端は,昨年のサブプライムロー ン問題ですが,10年前の日本のバブル経済の崩壊と同様に,表面上の評価数値 と実態の乖離が表に出ることで,経済危機が始まりました。この乖離は,経済 の実力と評価が一致していれば防止できたと思います。インプットに対し実力 以上のアウトプット:評価が続き,その乖離がどんどん拡大していったものと 理解できます。 ヒトに例えると,インプット(食べる量)とアウトプット(脂肪燃焼量)の均 衡が崩れるとメタボリック症候群の原因となります。 景気回復には様々な経済施策が必要ですが,メタボ危機は毎日の日課で運動量 を確保することで解決できそうです。例えば,ウォーキングは如何でしょう。 そこで,お勧めのウォーキングコースをひとつ紹介します。CIAJの在る浜松町 から新橋までの港区の遊歩道です。信号が無く,ビルの2階の高さなので山の 尾根を縦走しているようで気持ちが良いです。経路にイタリア公園の彫像群と 芝生の緑,日比谷神社,そして木立の間からゆりかもめや新幹線が見え隠れす る不思議な空間です。この間僅か20分。 CIAJを訪れる折にひと駅歩いてみてはいかがですか。 本号も最後までお読みくださいましてありがとうございました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ──「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」── * 皆様のご意見・ご要望をどしどしお寄せください! 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