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    「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」 QMS委員会

      「QMS委員会 2008年度 新体制発足!」

                      2008年7月31日発行 第26号

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≪ 第26号 目次 ≫

 ・はじめに
 ・2008年度 QMS委員会役員のご紹介
 ・総会特別講演会から
  「QMSの失敗事例から学ぶ『新しい気づき』」
  「サーバントリーダシップと企業の社会的責任」
 ・ISO 9000 改訂動向
  「ISO規格類の妥当性確認情報と今後の動きについて」
 ・TL 9000コーナー
   「10月1日 QuEST Forum 日本講演について」
 ・知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
 ・横浜国立大学吉川名誉教授によるBSC構築セミナー開催のご案内
 ・QMS委員会「委員会活動功労者」として顕彰
 ・編集後記

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●はじめに
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はじめまして。2008年度QMS委員会委員長の青柳礼子です。
夏本番,暑い日が続きますが会員企業の皆様におかれましては,いかがお過ご
しでしょうか?

QMS委員会は,先日の総会にて,皆様から2008年度計画・体制をご承認戴き,
新体制での活動をスタート致しました。
どうぞよろしくお願いいたします。

2008年度は,これまでと同様,3つの活動視点(会員企業,行政,社会性)に
基づき,社会の動きやトレンドを踏まえた活動を志向し,QMSの活用研究,
教育事業(QMS戦略セミナー,QKM e-ラーニング,QKMレベルアップセミナー),
情報発信を継続致します。

分科会活動におきましては,メンバの刷新を図り,新たな気持ちで会員企業の
皆様と共に価値のある活動を行なって参ります。

それでは,新体制最初のメルマガをお楽しみ下さい。


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●2008年度QMS委員会役員のご紹介
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QMS委員会総会でご承認戴きました新体制をご紹介致します。
委員長,副委員長,会計監事が新任(★印)です。

◆役員◆
【委員長】
  沖電気工業               青柳 礼子★

【副委員長】
  東芝                  小倉 洋一★

【運営委員】
  アンリツ                多田 聡
  岩崎通信機               長澤 憲治
  東芝      (研究分科会主査兼務)  南部 昇
  日本電気    (普及分科会主査兼務)  斉藤 仁
  ノーテルネットワークス         有馬 公治
  日立製作所               相澤 滋
  富士通                 橋本 辰憲
  富士通     (TL 9000WGチェア兼務)  馬渡 登
  QMS委員会フェロー(元ソニー)      山本 正

【会計監事】
  三菱電機                吉田 見岳★


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●総会特別講演概要
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総会においてお二方のご講演を戴きましたので,その概要を報告致します。

<第1部> 「QMSの失敗事例から学ぶ『新しい気づき』」

 [講師]山本 正 様
    ・QMS委員会フェロー(元ソニー)
    ・品質マネジメントシステム規格国内委員会 (TC176)委員
    ・ISO19011対応WG委員
    ・早稲田大学大学院博士課程

 [概要]
  QMS委員会の研究分科会で,各企業から収集した64項目の失敗事例を元デ
  ータとして分類, 整理, 考察した。このデータは, 何の条件も意図もかけ
  ずに収集したものであるので, データ提供者の関心が高く, 本質に根ざし
  た事例と見ている。まず,ISOの要求事項に沿って分類したが,監査関連
  が大半であった。そこで, 「品質マネジメント」の八原則に立ち戻って分
  析した。この結果から見えてきた,「QMS失敗の姿」を紹介した。

  一覧の結果で見えてきた, 失敗QMSの本質“完全なるQMS失敗の姿”
  もしも,失敗事例のようなQMSが貴方の組織にあるとすれば, 以下の通り。

  1)経営者の姿が見えないQMS
  2)「人々の参画」がないQMS
  3)事実に基づく意思決定がされていないQMS
  4)「プロセスアプローチ」も「マネジメントへのシステムアプローチ」
    も機能していないQMS
  5)勘違いされている継続的改善
  6)供給者との互恵関係を取り込めないQMS

<第2部>  「サーバントリーダシップと企業の社会的責任」

 [講師]池田 守男 様
    ・資生堂 相談役
    ・社団法人日本経済団体連合会 少子化対策委員長
    ・東京商工会議所 副会頭 ・日本商工会議所 特別顧問
    ・公益認定等委員会委員  ・教育再生懇談会委員
    ・東洋英和女学院理事長 院長 等

 [概要]
  今日の世相
  仕組み, 制度が正常に働いていないのではないか?40年前, 薬師寺の元
  管主, 高田好胤老師の言葉「物で栄えて, 心で滅びる。」を経済人も忘れ
  ないようにと言われた。現代は,社会性, 隣人愛が欠落しているのではな
  いか。

  日本人のDNA
  [相手ありき]。「公」の精神, 隣人愛精神に基づいた,倫理観と道徳観。
  まほろばの心,感謝の言葉。仏教の心, 商人道, 江戸しぐさ, 利休七則等。

  日本人のCSRの原点
  近江商人「三方良し」 買い手良し, 世間よし, 売り手よし。
  石田梅岩「先が立ち,我も立つ」

  組織運用で,トップダウンも必要で,理念信条を行うにも, 実践に移すと
  きは,サーバントリーダシップ が必要。
  [お客様]・[店頭]・[支社/ 営業]・[事業部・社長]の逆ピラミッド型。

  サーバントリーダシップ
  サーバントリーダシップは精神。逆ピラミッドはその形。
  組織全員が, お客様, 社会を向いてこそ, 真の顧客視点。
  販売第一線に対して, 物づくり, R&Dから支えていく。 喜びを持って, 仕
  事が出来る様な思いが集約したとき, 素晴らしい組織として, 存続できる。
  第一線は, 全員に支えられているという, 喜びと誇りを持つ。一朝一夕で
  できないが,一朝一夕で崩れる。

  サーバントに徹することは
  人間本来の姿, DNAにある。愛する人のため。家族のため。
  公のためにサーバントに徹する。→人間本来の姿。


[追記]
  第1部のインプットとなった研究分科会の研究成果物であるA5版小冊子
  役に立たないQMS」を総会及び特別講演会に参加された方に配布いたしま
  した。

  第1部及び第2部のアンケート結果は,http://www.ciaj.or.jp/qms/
  (QMS委員会ホームページ)の会員専用ページに掲載しています。


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●TL 9000コーナー  「10月1日 QuEST Forum 日本講演について」
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今年の総会アンケートで,TL 9000についての情報提供を希望するとの意見が
多く寄せられました。先日,「QuEST Forum日本ハブ会議」に出席した際, 今年,
幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2008」でQuEST Forumが講演を行うと
の報告がありました。

日本でTL 9000関連の情報を直接聞ける良い機会と思いますので,参加してみ
てはいかがでしょうか。 日程は,10月1日(水)15:30-16:30の一時間の予定
です。
(聴講無料,但し事前登録が必要:http://www.ceatec.com/2008/ja/ )

また, TL9000WGでは9月に米国で開催される「Best Practice Conference」へ
委員を派遣し,収集した情報を本メルマガなどで発信する予定です。


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●ISO 9000の改訂動向「ISO規格類の妥当性確認情報と今後の動きについて」
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・ISO 9004(組織の持続的成功の指針)の妥当性確認が近々行われます。
 当QMS委員会もTC176にエントリーし妥当性確認を行うことを計画しておりま
 す。

・ISO 19011「品質及び/又は環境マネジメントシステム監査のための指針」
 の見直しが開始されます。去る5月17日から24日までISO/TC176総会が開催さ
 れ,ISO 19011についても議論が行われ内容の見直しが決まりました。
 日本が担当する部分は「電子監査についてのあり方」となりました。


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●知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
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前回は, 文書化された手順や情報類が QMSで効果的に実行されるためには, 文
書化された内容だけでなく, その読み手である受信者側のリテラシーにも大い
に依存していることを述べました。情報の発信側と読み手の能力のバランスが
とれて初めてうまく QMSが機能しそうだということです。その理由として情報
の読み手が書き手と共有した知識と経験を持つことで初めて,文書化されたも
ので実際に行動することが可能となるということです。
今回はこの様な背景において QMSの「持続性」とはどのようなことなのかを考
えてみたいと思います。

まず持続性を話す前に, せっかく苦労して作成した文書類(手順書や規格類な
ど)が組織やプロセスでうまく使われなければ QMSとしてはなんらの意味もな
いことを理解しなければならないでしょう。(合格書ではなく)

さて, 何らかのQMSが機能しているとして, このQMSが外部環境の変化に対し持
続可能なのかと見定めなければなりません。それには先に述べたように変化対
応以前に一緒に活動する関係者が共有する経験や知識があり行動できることが
前提です。例えば,とても優れた人が文書化し手順を定めたとしても,それを
行う人々が理解でき, 行動可能な領域にまでブレークダウンされていない場合,
往々にして現場ではそのとおりには行動できません。そうすると, その文書化
された内容が正しいかどうかという以前に, まず行動できているかを確認する
必要がありそうです。

そこで, 重要なのが教育・訓練です。教育とはその業務に必要な知識を得るこ
とであり, 訓練とはその知識を使って実際に行動できるように練習することを
意味するとすれば, 訓練の意味が重要になってきます。情報社会と言われる中
で知識を得ることを非常に重視する組織でも, 訓練というと意外と軽視(無視)
している部分もありそうです。例えば統計的手法の知識はあるものの実際の分
析は適切にできないとか, 英語の能力証明はあるものの実際には英会話で意思
疎通ができないなど, 訓練が不足することにより起きる問題の場面が多々思い
浮かびます。

文書化することはQMSの始まりであり, そのとおり行動できて初めてQMSが機能
し始め, 行動することによりシステムとしての不具合や解決すべき課題が突き
止められ, 最後に改善され QMSの継続性が確保できるというループを考えると,
行動できないものは改善もできないという結論になりそうです。ゆえに行動力
ということをQMSの中で見直してみると, 意外とQMSの持続可能性が見えてくる
かもしれません。教育だけでなく訓練という面で QMSをもう一度見直してはい
かがでしょう。


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●横浜国立大学吉川名誉教授によるBSC構築セミナー開催のご案内
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好評のQMS戦略セミナーの中でも根強い人気のセミナーが,このBSC(バランス
スコアカード)構築セミナーです。

その秘密は何といってもBSCの国内第一人者である横浜国立大学の吉川武男
名誉教授による直接指導で,BSCの講義から構築までを習得できることです。
さらに,QMS委員会会員企業の皆さんは,無償で受講できる会員特典が適用さ
れます。

これまでは折角の機会ながら,日程調整ができないといったご要望にお応えし,
今年は早い段階での日程のご案内をすることになりました。

このBSC構築セミナーは,バランススコアカードをマスターしたい方は勿論の
こと,近年,企業では当たり前になった目標管理や日々の業務に大いに役立つ
内容です。詳しくは,CIAJ JOURNAL '08/3月号の"CIAJのQMS活動"でご紹介して
おりますのでご確認ください。

予算を気にせず最高レベルの講義が受けられるまたとない機会です。是非,
この機会をお見逃しの無いよう受講者の選定・派遣の計画をお願い致します。
詳細については,整い次第ご案内を致します。

◆開催日: 2008年11月17日(月),18日(火)
◆講座名: QMS戦略セミナー
      バランススコアカードの基礎から構築まで(定員制2日間コース)
◆講師:    横浜国立大学 吉川武男名誉教授
◆募集定員数: 30名程度(最大)
◆会場:    JEI浜松町ビル3階 CIAJ会議室


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●QMS委員会「委員会活動功労者」として顕彰
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今月9日,QMS委員会は下記活動が認められ,2008年度第1回全委員長会議の場
においてCIAJ会長名の感謝状を授与されました。
今回で3度目の表彰となりますが,これもひとえに皆様のご支援のお陰であり
厚く御礼申し上げます。

◆受賞テーマ:
「QMS事例研究の有形化と ISO 9001妥当性確認による社会貢献の実現」

◆受賞理由
・「QMS事例研究の有形化」:
 07年度に会員各社より収集したQMS運営における問題点を研究分科会の活動
 として評価・分析を行い,その成果を年次総会の特別講演で講演を行うと
 ともに,その結果を纏めた小冊子「役に立たないQMS」として 年次総会に
 来られた会員へ配布したことについて,業界内での問題点をQMSの切り口で
 評価するというQMS委員会ならではの着想と活動が評価されたものです。

・「ISO 9001妥当性確認による社会貢献の実現」:
 ISO TC176国内委員会(品質マネジメントシステム規格国際対応委員会)
 からの要請を受け, 国際規格ドラフト(DIS)に対する会員企業のコメント
 をまとめ, 提出し, TC 176委員会で日本の意見として採用されることとなり,
 業界意見を国際規格に反映させることに寄与したものです。


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●編集後記
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QMS委員会総会がついこの間と思いきや,関東地区もいつの間にか梅雨明けと
なって暑い日が続いています。早くも夏バテという方もいらっしゃいませんか。

先日7月25日は高気圧に覆われて厳しい暑さになりました。岐阜・多治見市で
は38.3℃を記録するなど全国の8地点が7月の過去最高気温を記録したそうです。

実は7月25日は「最高気温記念日」ということをご存知でしょうか。
昭和8年,山形市で日本最高気温40.8℃を記録した日。でも昨年8月埼玉県・熊
谷市で40.9℃の猛暑を記録し,「記念日」の日本記録は更新されました。

35℃以上の日を「猛暑日」と定義したのは昨年,気象庁が発表した予報用語の
改正から。比較的新しい用語なんですよ。地球温暖化の影響が用語にも出てき
たかと思わずにはいられません。「猛暑日」の次は何だろう,と考えただけで
もぞっとします。

さて,こんな暑い夏には喉越しの良い,さっぱり冷たい「そうめん」に限りま
すよね。そうめんに欠かせないのが薬味の「生姜」。生姜には優れた殺菌力と
食欲増進効果があることが知られていますが,最近の研究では血中コレステロ
ールを減少させたり,血圧を下げたりなど新たな効果が報告されているようで
す。夏バテ解消に加えて「メタボ」対策にもなりそうです。

今日の昼食は「そうめん」で決まりですね!

最後までお読み下さいましてありがとうございました。


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──「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」──

* 配信追加は下記にお知らせください。
 mailto:qmsmelg@ciaj.or.jp
* 発行:情報通信ネットワーク産業協会 QMS委員会メルマガ編集部
 http://www.ciaj.or.jp/top.html
 http://www.ciaj.or.jp/qms/(QMS委員会ホームページ)
* 発行責任者:QMS委員会メルマガ編集部事務局(菅野 清裕)
* 皆様のご意見・ご要望をどしどしお寄せください!
 qmsmelg@ciaj.or.jp
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