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━ CIAJ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」 QMS委員会

「皆さまの期待に応えて「QMS戦略セミナー」目白押し!」

                      2007年11月30日発行 第22号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ CIAJ ━

≪ 第22号 目次 ≫

 ・はじめに
 ・ISO 9000sの改訂動向「国際規格ドラフト(DIS)の妥当性確認PJ参画」
 ・TL 9000コーナー「クエストフォーラム情報交換会」
          「TL 9000 R4.0に見る企業にとって役立つ項目の調査」
 ・QMS戦略セミナー「進化する安全性評価手法R-Map」のご案内
 ・QMS戦略セミナー「事業経営面から見た失敗事例・BCPに学ぶ」速報!
 ・【連載】知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
 ・編集後記


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●はじめに
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 日々,寒さを感じる季節となりました。会員の皆さまはいかがお過ごしで
しょうか?年末に向けあわただしい毎日を送っていることと思います。

 QMS委員会では,11月26日にQMS戦略セミナーの第1弾として,眞崎先生
をお迎えして,事業リスクをテーマにお話戴き盛況のうちに終えることができ
ました。
 年明けには,久方ぶりに製品品質にスポットを当て,松本先生をお迎えして
安全性評価手法”R-Map”のお話をいただきます。

 また,クエストフォーラム情報交換会の詳細と,TL 9000の枠の中から企業
で役立つ項目をQMS委員会で厳選し,ピックアップした注目情報のホーム
ページ掲載。
 さらに,好評連載中の「QMSにおける知的資産運用への取り組み」では,
人材の能力について言及しており,QMS改善のヒントが盛りだくさんです。

 今回のメルマガも最後まで,じっくりお読み戴けると幸いです。


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●ISO 9000sの改訂動向「国際規格ドラフト(DIS)の妥当性確認PJ参画」
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 ISO 9001(追補)も委員会ドラフト(CD)の段階を経て,内容の変更はなく誤
解を招きやすい表現を整理し国際規格のドラフト(DIS)の段階に移りました。

 この段階を経て最終ドラフト(FDIS)となり,確認ののち国際規格として発行
される段取りです。
 QMS委員会では,今春のCDに続き,今回のDISの妥当性確認メンバとして
参画し,業界の声を国際規格に反映いたします。
 既にご案内もしておりますが,参画希望の会員企業の方は急ぎ登録をお願い
いたします。

(案内は,11月21日に「ISO/DIS 9001 妥当性確認の参加募集の件」のタイトル
 で発信したメールをご参照下さい)


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●TL 9000コーナー「クエストフォーラム情報交換会」
         「TL 9000 R4.0に見る企業にとって役立つ項目の調査」
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<クエストフォーラム情報交換会>

 去る10月19日にクエストフォーラムボードメンバーがCIAJを来訪し,意見交
換会を行いました。
 これは翌週にインドで開催されるクエストフォーラムアジア会議への参加の
途上で日本に立ち寄ったもので,昨年に引き続き意見交換会が実現しました。
 CIAJからはCIAJの現況,CEATEC JAPAN概要 ,TL 9000WG活動状況などを紹介。
クエストフォーラムからも最新状況の紹介がありました。

 今回の意見交換会では,来年10月のCEATEC JAPANへクエストフォーラムから
のコンファレンス参加の検討,IGQ−WGでWEBコミュニケーションの場を検討し
ていること,ストラテジックパートナとしてCIAJとクエストフォーラムが相互
会員になる可能性などについて話し合われました。

<TL 9000 R4.0に見る企業にとって役立つ項目の調査>

 TL 9000 R4.0の要求事項から,会員企業にとって役立つ内容(項目など)の
調査検討の続報です。
 前回のメルマガでもご紹介しましたとおりTL9000WGでは,当初抽出した23項
目を以下の7項目に絞り,内容の検討を行いました。

 検討の結果をQMS委員会ホームページ会員専用ページに掲載しました。
企業における事業継続などの示唆にとんだ内容を含んでいますので是非ご一読
下さい。

掲載先: http://www.ciaj.or.jp/qms_m/ 
(ID,パスワードを失念された会員の方は事務局までお問い合わせ下さい)

1. <6.3.C.1>  インフラストラクチャー
        [ 情報セキュリティ,顧客情報保護,建物,設備 ]
2. <7.1.C.2>  災害復旧
        [ 事業継続計画(BCP),事業継続ガイドライン]
3. <7.3.1.HS.2> 設計・開発プロセスの測定
        [ 出荷判定時の測定可能な品質指標など]
4. <7.3.1.S.4> リグレッションテスト計画
        [ リグレッション対象の明確化]
5. <7.3.5.HS.1> ストレス試験
        [ 製品マージンの確認 ]
6. <7.3.5.HS.2> 異常状態(での試験)
        [ フェイルセーフ機能の確認,過去の障害再発防止 ]
7. <7.4.1.C.1> 購買手順
        [ 受入判定基準 ]


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●QMS戦略セミナー「進化する安全性評価手法R-Map」のご案内
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 皆様待望の製品品質にスポットを当てた,今,注目の安全性評価手法である
R-Map(リスクマップ)について,QMS戦略セミナーを開催いたします。
 今回のセミナーでは,安全性評価手法の説明に留まらず,製品安全における
リスクマネジメントの勘所や注意すべきポイントを含めた内容といたします。
 講師には,安全性評価手法R-Mapの第一人者で,豊富なご経験を持ち,
幅広くご活躍されている松本 浩二氏をお招きいたします。

 ・通信機器製造業界にとってのリスクは何か
 ・またその軽減策として,どのような方策があるのか
 ・その方策を実現した結果,製品の安全性はどの程度よくなるのか

など,将来に渡って回避できるリスクを見極めることは,事業の成否を分ける
大きな分かれ道であり,これらへの対応の重要性が増していることは周知の
ことであります。

 概要は以下の通りですが,詳細につきましては,準備が整い次第ご案内を
させて戴きます。開発部門,品質保証部門,品質管理の皆さんには必聴のセミ
ナーです。

 1.開講日:2008年1月21日(月)
 2.講座名:QMS戦略セミナー
       『進化する安全性評価手法R-Map』
 3.講  師:日本科学技術連盟 R-Map実践技術者 松本 浩二 様
 4.場 所:CIAJ 秀和第一浜松町ビル3階
 5.時 刻:15:00〜17:00[予定]
 6.参加費: 無  料 (QMS委員会会員企業[会員特典])


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●QMS戦略セミナー「事業経営面から見た失敗事例・BCPに学ぶ」速報!
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 11月26日に開催いたしましたQMS戦略セミナー『事業経営面から見た失敗事例
・BCPに学ぶ』の報告をいたします。

 リスクについては,企業の諸活動はもとより,地震などの天災などによる
ものも含め多岐にわたり存在し,その回避は,重要な課題であることは言う
までもありませんが,この日のセミナーでは,中毒事故,設備事故(工場火災),
自然災害,環境汚染,金融機関のオペレーションミスなど多くの事例の紹介を
いただくとともに,BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の狙い,
各国の策定状況,必要性,導入効果,策定運用体制,ポイントなどなど盛り
だくさんの内容のセミナーとなりました。

 1.開講日:11月26日(月)
 2.講座名:QMS戦略セミナー
       『事業経営面から見た失敗事例・BCPに学ぶ』
 3.講  師:眞崎リスクマネジメント研究所 代表 眞崎 達二郎 様
 4.場 所:CIAJ 秀和第一浜松町ビル3階
 5.時 刻:15:00〜17:00


 当日,皆様から頂戴したアンケート集計の一部をご紹介致します。

 ◆ 参加者: 33名
 ◆ セミナー内容:
   9割の方が「よかった」,「やや良かった」と評価
 ◆ 参考になった事項・感想:
   ・内容が豊富でしたが,駆け足でした。
   ・事例を中心に説明されており,分りやすかった。
   ・日本のような天災の多い国では重要と考える。
 ◆ 改善要望:
   ・時間を長くして,具体例の詳細講義を再度実施して欲しい。

 ご参加いただいた皆様からのご意見・メッセージがありましたら,是非
お知らせください。


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●【連載】知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
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 前回は,知識活用型企業では手続きとしてのプロセスの役割よりも,その
プロセスに含まれる人的資源,即ち人材の能力がそのプロセスの能力に大きく
影響しそうであり,その人材の能力をどのようにQMSに関係付けたら良いのだ
ろうかという点で,終わりました。

 もちろん,ISO 9001に精通している皆さんは,すぐ6.2「人的資源」要求
事項を思い浮かべられるでしょう。特に6.2.2「力量,認識及び教育・訓練」
がその中心となるでしょう。
 教育・訓練のプロセスや人材の力量の特定と認定など,さまざまな文書が
QMSの中に組み込まれているかと思います。それを運用することで,企業の
プロセスの能力が安定し,また新たな能力を獲得したとすれば,QMSの効果は
絶大であったと言えるでしょう。一方で,文書化しQMSの中で運用したとして
もあまり効果が認められないケースもあるのではないかと思います。

 皆さんもすでにお気づきのように人材の能力は,単に教育や訓練だけでは
育成できない面もあるということです。プログラムされた教育・訓練内容で
十分に機能しているとすれば,それは段取り中心のルーチンワーク型の活動
です。どのような業務でも組織活動をする以上,必ず基礎となる手続きや
作業が存在し,その活動のコアとなる部分として,ルーチン業務が存在しま
す。
 決して知識活用型の企業だからと言って無視してはならない項目です。
「躾」といわれる部分もこの分野に属します。企業のもととなる部分です。
この部分はしっかりとQMSに関係付けられているかと思います。

 しかし,これだけで企業活動に必要な人材の能力が確保できるかといえば,
現代企業ではそう簡単にはいかないようです。例えば,ワープロソフトや
表計算などのパソコンを活用するための知識と活用能力は不可欠となってき
ています。LANやインターネットを活用するとともに,情報セキュリティに
関する知識と安全を確保するための操作能力も常識的となってきています。

 この辺になってくると人材の,得て不得手と理解力が教育・訓練の成果と
関係してきそうです。つまり単に教育・訓練だけでなく,技量や理解力の認定
作業が必要となってきます。要するに有資格者などの識別が必要となります。
これもQMSの中に組み込むことができます。

 ここまでの話は簡単ですが,次の課題として創造性などに関係する能力はど
のように教育・訓練するのでしょうか?
 学校を例にとると,同じ教材で同じ時間授業を受けたとしても,習得された
内容は個人ごとに異なるわけです。興味のある科目は簡単に頭に入るのに苦手
意識のある科目は時間をかけても,なかなか習得できないなどの経験は皆さん
もあるはずです。そうするとこの部分に対応したQMSへの関係付けを考察しな
ければならないでしょう。
 この部分への対応を次回メルマガで述べてみたいと考えています。


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●編集後記
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<伊勢神宮とサステナビリティ>

 ある研修で伊勢神宮に2泊3日の予定で出かけました。
 目的は伊勢神宮をサステナビリティという視点から考えてみようという研修
でしたが,目からうろこの大正解でした。

 一度,参拝したことはあったのですが,今回は研修が目的でもあり神社本庁
のご配慮をいただき,神社の禰宜(ねぎ)さんに直接ガイドしていただけまし
た。2000年前の伝説の時代にはじまり,1350年前の記述伝承からの説明とその
現場を解説していただき,質疑応答を重ねながら見てまわり,とても勉強にな
りました。

 一番驚いたのが禰宜のトップの方のお話の中で,現在の伊勢神宮が重視して
いることは,アイデンティティとサステナビリティであると説明されたことで
す。確かに考えてみれば,2000年もの年月を存在し続けること自体が大変なこ
とだということに,改めて気付かされるのです。

 天皇家に関係する神社という背景がありますが,それだけではそのままの形
では存続できないはずです。
 神社の方針は,守るべきものは2000年前と寸分たがわず継承していき,その
時代に合わない部分はどんどん変えていくという方針です。
 変えてはいけないところは,アイデンティティに関係するところであり,変
えてもいいところはサステナビリティに関係するところです。
その不変性と柔軟性をバランスしながら存続させてきた知恵に感心させられま
す。

 お付き合いくださった神社の皆さんは,学識が非常に高く,ある一種の学者
の集まりであるかのように感じました。このような人材がいるので維持できる
のかと私の持っていたある種の宗教観を大分かえてくれました。

 会社を100年存続させることはとても難しい話です。それを2000年もの期間
存続させることは想像を超える努力と工夫が必要であり,それを支えてきた
人材の存在に気付かされた研修でした。


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──「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」──

* 配信追加は下記にお知らせください。
 mailto:qmsmelg@ciaj.or.jp
* 発行:情報通信ネットワーク産業協会 QMS委員会メルマガ編集部
 http://www.ciaj.or.jp/top.html
 http://www.ciaj.or.jp/qms/(QMS委員会ホームページ)
* 発行責任者:QMS委員会メルマガ編集部事務局(菅野 清裕)
* 皆様のご意見・ご要望をどしどしお寄せください!
 qmsmelg@ciaj.or.jp
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