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━ CIAJ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「QMSを経営に生かしたいあなたに贈る」 QMS委員会 「2007年がスタート!」 2007年1月25日発行 第17号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ CIAJ ━ ≪ 第17号 目次 ≫ ・はじめに ・ISO 9000sの改訂動向 ・次期ISO 9001/9004に各社のご意見を! ・QMS戦略セミナー「プロジェクトで必要なスキル」 ・TL9000コーナー「R4.0 規格改訂について」 ・トピックス「亥年にあたり」 ・編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●はじめに ─────────────────────────────────── 会員の皆さま,こんにちは。 2006年度も残り 2ヶ月となり,各社においては年度目標達成に向けた追い込み そして2007年度活動計画を策定されている時期かと思います。 気になる通信機器市場の中期需要予測では,2006年度は伸張するものの2007年 度以降は縮小傾向になるとのことです。 QMS委員会では厳しい事業環境とこれ に伴う業界の課題(急激な市場環境・構造変革対応,国際競争力強化等)を踏ま え,QMSを経営に活かすためにお役に立てるよう引き続き努力していきます。 さて,2007年は団塊の世代の大量退職が始まる年です。文部科学省の調査では 民間企業の5割強が技術・ノウハウの継承に危機意識を持ち,その対策として 「教育の充実」48.3%,「必要な人材を選抜して雇用延長や再雇用」42.4%, 「継承すべき技術・ノウハウなどの文書化」35.7%等に取り組んでいるという 結果があります。 技術・ノウハウのような知的資産は,企業の競争力を生み出す源泉であるため 一時的な継承上の課題として捉えるのでなく,その発掘と活用について組織の プロセスの中へ意識的に組み込む必要があります。 QMS委員会研究分科会では,QMSの多くは手続き中心でありこの知的資産の発掘 と活用プロセスがQMSの中に意識的かつ十分に組み込まれていないとの課題認識 に基いて,検討を開始しました。 今後,メルマガ他を通じて研究成果をご紹介していきますのでご期待下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ISO 9000sの改訂動向 ─────────────────────────────────── ISO/TC176/SC2/WG18では,現在ISO9001追補及びISO9004改訂版の起草作業を 行っております。 2006年11月13日から18日に開催されましたTC176プサン総会では,この2つの 規格をCD(*)として回付することが決定され,2月上旬に回付される予定と なっています。 * CD:コミッティードラフト ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●次期ISO 9001/9004に各社のご意見を! ─────────────────────────────────── ISO9001追補及びISO9004改訂版のCDの検証及び妥当性確認を検討している TG1.21より,この2つのCDに対する妥当性確認を行うこととなりました。 国内TC176対応委員会より,当QMS委員会に妥当性確認の依頼があり,協力する ことが決定されました。 全世界で一斉に行われますので,指定の質問表などが送付されて参りましたら, 会員企業の皆様に,お知らせする予定ですので,忌憚の無いご意見をお知らせ いただけれ幸いです。 なお,当委員会では会員各社のご意見を収集し検討整理後,委員会として国内 TC176対応委員会に提出する予定です。 皆さんのご意見を,規格制定側に届ける絶好の機会ですので,是非ご協力を お願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●QMS戦略セミナー 『プロジェクトで必要なスキル』 〜 「人材育成」から「チーム育成」へ 〜 ─────────────────────────────────── 既に,個別のセミナー参加募集ではお知らせしています,恒例の「QMS戦略 セミナー」についてのご案内です。 今回はプロジェクトマネジメントにおけるチームビルディングに焦点をあて プロジェクトマネジメント,ソフトウェア工学,チームビルディングで各種 ご活躍をされている松尾谷徹氏にご講演をいただきます。 [日時]2007/2/14 15:00〜17:30 [概要] なぜ,プロジェクトは成功しないのか? 技術,ツール,マネジメントが確実に進歩している現在において, モチベーション,コミュニケーション,人のメンタル等,どれをとっても退化 しているのではないか? 協働作業における人の特性:組織行動学の視点から,プロジェクトの課題と 対策,成功例についてご講演いただきます。 組織において現在の話題になっている問題に焦点をあてたテーマでありご聴講 いただければ,今後の参考になるものと確信しております。 案内詳細については http://www.ciaj.or.jp/qms/070214.pdf または事務局までお問い合わせください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●TL9000コーナー「R4.0 規格改訂について」 ─────────────────────────────────── ◆12月末にTL 9000 Measurements Handbook (以降、測定法)R4.0 が発行さ れました◆ ・この測定法 R4.0 は、昨年6月末に発行されたTL 9000 Requirements Handbook (要求事項) R4.0 と同様に,2007年7月以降は R4.0 に準拠した 対応が求められます。 ・従来の要求事項 R3.0,測定法 R3.5は2007年6月30日まで有効です。 R4.0 のハンドブックに関する情報は以下のQuEST FORUMのHPを参照願いま す。 → http://www.questforum.org/tl9000/tl_hbks.htm ◆12月に TL 9000 Requirements Handbook (以降、要求事項)R4.0 の英和対 訳版が発行されました◆ ・この英和対訳版はTL9000 翻訳委員会によって翻訳作業が行なわれ, 12月15日に日本規格協会から発行されたものです。 英和対訳版に関する情報は以下の日本規格協会のHPを参照願います。 → http://www.webstore.jsa.or.jp/webstore/Top/index.jsp?lang=jp ・現在は同翻訳委員会において測定法 R4.0の翻訳作業が行なわれています。 ◆当委員会 研究分科会のTL 9000WGでは,上記翻訳委員会へ参加すると共に R4.0規格の内容調査、分析を行っています。◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●トピックス「亥年にあたり」 ─────────────────────────────────── 2007年は亥年です。私の田舎は四国ですが,昨年末から年始にかけ 2箇所にお いて,いままで現れなかったイノシシが,市街地に出没,その記事が TV や新 聞に出るところとなりました。そのうちの 1箇所は実家から車でわずか 5分の ところ,いわゆる私のテリトリーです。学校に紛れ込んだもう一匹は,関係者 に「新年早々縁起が良い」と言わしめましたが,おそらく世間を騒がせた後は "牡丹鍋"になったのではと想像します。 世間を騒がせると言えば,今年になっても企業の不祥事が起こっています。 食品会社のずさんな管理が毎日テレビ・新聞を賑わせています。 この件で,10年ほど前を思いだしました。当時,私は医療機器の開発に従事し ており,担当機器を米国へ輸出するため,米国政府機関 FDA(米国食品医薬品 局)の要求事項を勉強・経験する機会がありました。「医療機器も食品や薬品 と同じ位置づけで管理されなければいけない」という指針のもと,GMP(Good Manufacturing Practice)というルールに従い,特に,変更管理,機器の校正 管理,検証・妥当性確認の実施を強く求められたことを記憶しています。まだ, ISO も 94年度版が普及し始めた頃,文書作成よりも実行の有無(プロセス) が求められました。Verification(検証)とValidation(妥当性確認)の区別 がなかなか理解できなく,他メンバーに説明できない事もありました。しかし, アメリカ人の協力のもと,また度重なる監査を経験し,なんとか事態を乗り越 えることができました。 今思うと,要求事項は今のISO のそれであり,加えて法律ですから強制力もあ り,企業として,また個人としても,知識を身につけ実行せざるを得ませんで した。おかげさまで,この時の経験・知識が,現在の業務の礎になったと言っ ても過言ではありません。 今回の不祥事で,再度 ISOの威信が揺らいでいます。そろそろ日本独自に,何 らかの形で強制力のあるものに仕上げていく時期ではないかと個人的には思っ ています。 余談ですが,FDAの監査官について。名刺には保安官バッチのようなシンボル マーク,政府高官というステータスを持ち合わせた非常に頭の良い人たちでし た。監査中はほとんどメモをとらなかったのに,後日作成された報告書を読ん でびっくり,事細かに,担当者の実名入りで観察事項が記載されていました。 もちろん私の名前もはっきりと。 「イノシシは猪突猛進」と言われますが,意外と繊細で注意深い動物だそうで す。何事もよく考え,注意深く,決断後は目標に向かって一気に進む姿が求め られる年なのでしょうか?! 2007年はまだ始まったばかりです。 良い年になりますように!! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●編集後記 ─────────────────────────────────── 2007年が始まり,約1ヶ月が経過しました。2007年と言えば, 今年から"団塊の 世代"が大量に会社を去ることになります。 高度成長経済への道を歩み,走り,走らされ,皆中流以上と意識したのも束の 間,成果主義やリストラの嵐が吹き抜け,気づけば定年という,苦難や楽しさ に満ちた人生。 このような団塊の彼らが,吸収した知識や文化の中で,貴重な遺産(知識・文 化など)は,若い人へ伝承されているでしょうか。また,伝承される仕組みが 出来ているでしょうか。 QMS委員会でも,知識(無形資産)を有効に活かす方法を,検討しています。 今年も,QMS委員会のメルマガを,よろしくお願い致します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ──「QMSを経営に生かしたいあなたに贈る」── * 配信追加は下記にお知らせください。 mailto:qmsmelg@ciaj.or.jp * 発行:情報通信ネットワーク産業協会 QMS委員会メルマガ編集部 http://www.ciaj.or.jp/top.html http://www.ciaj.or.jp/qms/(QMS委員会ホームページ) * 発行責任者:QMS委員会メルマガ編集部事務局(菅野 清裕) * 皆様のご意見・ご要望をどしどしお寄せください! qmsmelg@ciaj.or.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright(C)2004-2007 CIAJ QMS committee All rights reserved.