メルマガ
HOMEメルマガ
HOMEメルマガ
━ CIAJ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「QMSを経営に生かしたいあなたに贈る」 QMS委員会 「「ISO 9001って何?」改めて考えてみましょう」 2005年5月31日発行 第7号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ CIAJ ━ ≪ 第7号 目次 ≫ ・はじめに ・トレンド情報「経産省監修のJABパンフレット「ISO 9001って何?」」 ・TL9000コーナー 「(1)クエストフォーラム日本ハブ会議報告 (2)米国での地域通信事業者合併に決着。消費者団体が反対」 ・QMS委員会総会のご報告 ・QMS委員会会員ご紹介コーナー「会員参加型メルマガを目指します!」 ・編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●はじめに ─────────────────────────────────── ゴールデンウイークはいかがでしたか。連休ボケも治まって,いよいよ品質 向上の季節ですね。 5月から6月にかけて,プロ野球では,セパ交流戦が各チーム36試合,行 なわれています。今まで,オープン戦と日本シリーズでしか実現できなかった セリーグとパリーグの公式戦が観戦でき,ファンにとって,大変魅力的です。 QMS委員会においても,2005年度事業計画でご紹介の通り,従来型の 組合せや推進方法にとらわれず,新たな情報発信型,参加型の活動に邁進した いと思います。この意味で,総会時のアンケートや,委員会への提言,ご希望 が,貴重な指針となります。本メルマガでも,参加型の自己紹介コーナーを新 設しましたので,ご活用ください。また,ご意見,ご希望をどしどしお寄せく ださい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●トレンド情報「経産省監修のJABパンフレット「ISO 9001って何?」」 ─────────────────────────────────── “ISO 9001って何?“というタイトルのパンフレットが最近(財)日本適合性 認定協会(JAB)より発行されました。 CIAJの入り口にもパンフレットが置かれています。 その内容は,以下の通りであり,簡単に1ページずつにまとめられています。 ①「ISO 9001つて何?」 ②「製品やサービスの品質自体も高いの?」 ③「ISO 9001の審査登録とは?」 ④「『審査登録機関』を誰がチェックしているの?」 ⑤「意見を言いたいのだけれど。」 ISO 9001にたずさわっている皆さんにとっては,何を今さら認定機関(JAB) がこのようなパンフレットを出すのか,たぶん疑問に思われるでしょう。 そこで,パンフレットが,今,出された背景を少し考えて見たいと思います。 話しは経産省の「管理システム規格適合性評価専門委員会報告書」(平成15年 7月)にさかのぼります。 この報告書をまとめた専門委員会は,ISO(ISO 9001など)などマネジメント 規格の第三者認証制度の課題,すなわち制度が社会の信頼と支持を失っていく 過程と,ネガティブスパイラルへのプロセス検討し,それに対する施策を, 検討・審議をしてきました。 この報告書の提案を受けて,認定機関(JAB)より調達側への情報提供として, このパンフレットが発行されたものと理解しています。 このパンフレットは,調達側がISOの審査登録結果(認証書)を品質保証として 安易に利用し購買条件とすることの危なさを説明しています。取引上での不要 なトラブルを避けるためには,第三者認証制度の限界への正しい理解を調達側 がもつ必要があります。 それは仮に登録証を取引条件とする場合でも,取引先会社のマネジメントシス テムが自分たちの要求を満たしているかは,自己責任で確認しなければならな いことを意味します。 自らの責任と役割を放棄すると極端には “ISOの審査登録がされているから信 頼できる良い会社だ。”とか逆にトラブルが起きたときには“ISOは役に立たな い。”などと他人事のような意見が出てくるものです。 このように考えていくと第三者審査登録制度は何の役に立つのか,結局は自分 たちが取引先を調べて監査することと同じではないかと見えます。 もちろんISO規格を活用する目的として,自分たちのマネジメントシステムを 構築し改善のチャンスを提供するだけでなく,認証書は取引先への能力証明と して使うことが含まれます。 しかし証明された能力が,たとえ規格の要求事項を満たしたからといって,調 達側に適切であるかは保証されるわけではありません。実際のところ審査登録 機関が審査のときに,そこまで把握することは現実的ではありません。 (企業自身も把握できない部分があり,外部の人間が把握するにはさらに限界 があります。) ゆえに調達側が自ら購入取引をしようとしている場合,相手の企業のマネジメ ントシステムを理解し,自分たちにとって適切かどうかを個別に自己責任で見 極める必要がでてきます。 しかし調達側が取引予定企業のマネジメントシステムを評価し満足するもので あれば,その後は審査登録機関が毎年自社の代わりに見てくれているのと同等 の期待がもてます。 その後の大きな調達側の要求変更や外部環境の変化がなければ取引先評価の根 拠を継続的に与えてくれ,安心感を提供してくれます。 さらにこのパンフレットは,①審査登録機関の審査能力,公平・中立性につい て,②審査登録機関のチェック,クレーム処理などフィードバックの説明もさ れています。 グローバル経済環境で国際取引がますます盛んになってきている中,調達側に とっても提供側にとっても,第三者審査登録制度は経済および時間的側面から 多くの便益を双方に与えてくれるものです。 一方,この制度への信頼感や安心感が無くなれば,各企業が独自に取引先を監 査するか,もしくは評価を省略する状態になり,少なからずマイナス面が出て くるように見えます。 第三者審査制度の質を維持・向上させていくために,また調達側が低質審査か ら自らを保護するためにも,審査にかかわるおかしな事柄や疑問があればどし どし審査登録機関,認定機関に説明を求めるのが良いでしょう。 相互にコミュニケーションし審査登録機関,コンサルタントを含めて競争環境 を構築することが,この制度の質の向上と社会的効用を増加させることにつな がります。 会社の社会的責任(CSR)への関心が高まり,社会の信頼を失った企業はその規模 や業績とは関係なく大変厳しい状況になります。 第三者認証制度も同じことが言えるでしょう。 第三者認証制度は会社や自分たちの業務に直接関係していないように見えます が,国内外取引における透明性の担保と能力証明して,ビジネス全体に信頼感 を与えてくれる公共財のようなものです。 国によりその信頼感は違ってくるでしょう。信頼感はその国のビジネス業態を 間接的に表してくるような気がします。 今回発行された薄いパンフレットの奥に,認定機関(JAB)の社会的責任を果たそ うとする決意と勇気が私には見えてきます。 バトンは企業側に渡されました。 今度は我々企業側が各自で回答を書く番です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●TL9000コーナー (1)クエストフォーラム日本ハブ会議報告 (2)米国での地域通信事業者合併に決着。消費者団体が反対 ─────────────────────────────────── ◆(1)クエストフォーラム日本ハブ会議報告◆ アジア地域ハブの一つ,日本ハブのミーティングが5/12に行われた。今回は, クエストフォーラム代表団のアジア地域訪問概況,及び日本ハブの当面の活動 テーマについての進捗報告であった。 会議名称:日本ハブ活動テーマ推進会議 日時: 5月12日(木) 10:00-12:00 場所: 富士通汐留本社 議題:1.代表団訪日ミーティング概況 2.代表団訪韓,訪中でのトピックス 3.日本ハブ会議・コミュケーションの計画(Team 1) 4.日本ハブ・ウェブの構築・運用の計画(Team 2) 5.クエストフォーラム・ウェブ等の翻訳と活用の計画(Team 3) 6.今後の推進日程,方法 その他 議事1&2: フォーラムの紹介,地域プロバイダ/サプライヤ/諸機関とのコラボレ−ション, 顧客満足度やパフォーマンスのベンチマーキング実現推進,フォーラムの伸長, アジア地域ハブ活動プロモーションを目的に,4/18〜4/22の間,クエストフォ ーラム代表団3名が,日本,韓国,中国を訪問。日本では,4/18午前に日本ハ ブメンバとの情報交換,午後に日本テレコム社を訪問した。 議題3,4&5: 日本ハブの当面の活動テーマ:①ハブ会議推進・コミュケーション推進の計画, ②日本ハブのウェブサイト構築と運用,③情報や用語等の翻訳と提供,の各々 について現状を報告された。4/18の代表団への報告時,「日本ハブはアグレッ シブに高い内容の活動を推進しており,ぜひアジア各国のハブ,その他のハブ でもモデルとして紹介していきたい」との感想があったとのこと。 議題6: 当面の活動テーマの詳細検討を幹事会社で推進してきた。現在までの活動で一 応の成果が得られたので,今後は日本ハブメンバの全組織で共有し,全員参加 で進めていくことになった。 ※幹事会社:Team1(富士通),Team2(NEC&NEFE),Team3(日立&ノーテル) ◆(2)米国での地域通信事業者合併に決着。消費者団体が反対◆ 5/4の全国紙に,MCIがベライゾンの買収を受け入れることで決着したと報道さ れた。2月にいったん合意したものの,クエスト・コミュニケーション・イン ターナショナルが逆転買収を狙って条件を引き上げていたが成功しなかった。 これで,ベライゾン−MCI,SBC−AT&Tの両合併が成立することになり,北米の 通信事業は,ベライゾンとSBCの2強時代を迎えるが,これに対し米国の各種 消費者団体が,これら合併事案を否認するようFCCに対して請願書を提出した。 北米では,1984年にベル地域会社が分離し,一社独占から複数のオペレーティ ング会社に分割された経緯があり,今回の合併により,市場は規制なき独占同 様の世界に後戻りする,との懸念の表れと思われる。 1998年,複数に分割されたオペレーティング会社によりクエストフォーラムが 創設された。社名は変わったがベライゾンとSBCはその流れを汲み,クエスト フォーラムで主導的な役割を演じ,サプライヤへのTL9000取得を要求している。 今回の合併が認定されれば,更に加速されることも考えられる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●QMS委員会総会のご報告 ─────────────────────────────────── QMS委員会の2004年度総会を5/27に開催し,皆様のお蔭様をもちまして 滞りなく終了することができました。 以下に,総会と特別講演の概要をご報告させていただきます。 開催日: 2005/ 5/27(金) 場 所: 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)第1〜4会議室 (東京大手町・サンケイビル17階) スケジュール: 13:10〜14:10 QMS委員会総会 14:30〜15:30 総会記念特別講演会-1 「千葉ゼロックスにおける経営品質向上活動の取り組み」 〜会社はこんなに変われるものか!〜 講師:千葉ゼロックス株式会社 代表取締役社長 山内 優 様 16:00〜17:00 総会記念特別講演会-2 「NTT東日本における品質管理活動」 〜サプライヤとの協働による効果的な活動の実現に向けて〜 講師:東日本電信電話株式会社 資材調達センタ 品質管理部門 課長 猪内 寛 様 17:45〜19:15 会員各企業様と講師との懇親会 総会結果: 会則規定により出席:33名,委任状:27票,合計:60票(総議決権78票) にて成立し,2004年度事業報告,2005年度事業計画ならびに会計報告と予算 説明,また,委員会会則改定と2005年度活動体制についても説明し,全ての 案件が承認されました。 特別記念講演結果: 会員皆様が関心を持たれるテーマだけに,熱心に聴講する会員企業の皆様の 姿がありました。 皆様から頂いたアンケートでも,「良かった,やや良かった」,「非常に参 考になった,参考になった」との感想が大多数を占めています。 千葉ゼロックス様に対してはトップの熱意への感銘,NTT様に対しては製品 品質への問題の再認識に繋がった表れと受けとめます。 懇親会: 和やかなムードの中,特別記念講演戴きましたNTT東日本様とのご歓談,会員 相互 の自己紹介などが行なわれていました。 総会全体を振り返り,本年も記念講演は大きなインパクトがあり,講師の方 からは新たな気付きやエネルギーを頂戴することができました。 QMS委員会では,2005年度も引続き会員企業様にお役に立てるよう,時宜に 即したテーマでのセミナー開催や,講演会開催などを提供して参ります。 また,会員相互のコミュニケーションの場の提供などを通して益々の活性化を 図って参ります。会員の皆様には,ご協力・ご参加・ご活用をお願い致します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●QMS委員会会員自己紹介コーナー「会員参加型メルマガを目指します!」 ─────────────────────────────────── 今回のメルマガから新コーナーを開設いたしました。 QMS委員会では,どのような企業様が会員となっているのか,企業のご紹介 を兼ねた,広報活動の場として,広く会員企業からのご参加を望みます。 片方向の情報発信のメルマガから,双方向のコミュニケーションが生まれて, 会員参加型になることを望みます。 --- 募集要領 --- ・企業名組織名 ・窓口様お名前/お電話/メールアドレス ・ご紹介記事(会員企業自己紹介,QMS委員会に期待することなど) 掲載は,企業名組織名とご紹介記事です。個人情報にあたる部分は掲載いたし ませんが,ご紹介記事の中で,御社とアポイントをとる場合の営業窓口などで 掲載したい内容がある場合は,ご紹介記事の中に記載お願いいたします。 現在,2ヶ月に一度のメルマガですが,記事の集まり具合によっては「企業様 ご紹介特集号」として臨時発行もあります。 募集窓口はこちら → qmsmelg@ciaj.or.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●編集後記 ─────────────────────────────────── いつもの朝, 街路樹の新緑に眩しさを感じながら街角を通りすぎ, 会社でパソコンを明けると, 楽しみにしていたCIAJ QMS委員会発行の "第7号メルマガ"が届いていた。 第7号メルマガはいかがでしたか? 今回も, "なるほど" "ウ〜ンそうか!" と感じて頂けたのでは。 あるロボット研究者の説によると, 自分が感じた(意識した)と思っているのは, 実は, 脳の中の小人の反応の結果を受動的に関知して, それを自分が考えたと 錯覚しているらしいのです。 ちなみに, "JQA"の表示を見て, あなたは何を感じますか? ・ISO 9001に係わっている人は, 審査機関名... ・経営品質に係わっている人は, 日本経営品質賞... 次号もお楽しみに。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ──「QMSを経営に生かしたいあなたに贈る」── * 配信追加は下記にお知らせください。 mailto:qmsmelg@ciaj.or.jp * 発行:情報通信ネットワーク産業協会 QMS委員会メルマガ編集部 http://www.ciaj.or.jp/top.html http://www.ciaj.or.jp/ciaj/qmst/(QMS会員専用) * 発行責任者:QMS委員会メルマガ編集部事務局(菅野 清裕) * 皆様のご意見・ご要望をどしどしお寄せください! msmelg@ciaj.or.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright(C)2004-2005 CIAJ QMS committee All rights reserved.