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2024年度第3四半期(10-12月) 通信機械生産・輸出入概況 ~スマートフォンとデータ通信機器が牽引し、国内市場金額は3期連続増加~

2025年3月19日

一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)では、2024年度第3四半期(10-12月)の通信機械生産・輸出入の概況をまとめました。

  • 国内市場金額(=国内生産金額-輸出金額+輸入金額:部品除く)は1兆3,599億円となり、前年同期比8.1%増。国内生産はデジタル伝送装置の大幅増、輸入ではスマートフォンとデータ通信機器が貢献。
  • 国内生産金額は932億円となり、前年同期比2.4%減。全体では減少も、デジタル伝送装置、固定通信装置などは回復傾向。
  • CIAJ受注・出荷統計の実績は3,276億円となり、前年同期比20.4%増。国内出荷は官庁向け固定通信装置(地上系)、輸出では画像通信装置(ファクシミリ)などが牽引。

I.日本経済の概況

2024年度10月~12月の日本経済は、10~12月四半期の実質GDP成長率(2次速報値:3月11日)が年率2.2%増と3四半期連続のプラス成長となりました。個人消費は、省エネ家電の販売増や宿泊需要が堅調でしたが、物価高騰が続く食料品などの低調が押し下げ要因となり、小幅増加にとどまりました。設備投資は、国内で新工場建設が進む半導体関連の需要が牽引し半導体製造装置の受注が好調で、ソフトウェア関連も堅調に推移しました。外需は、輸出が軽油などの石油関連製品の増加などにより3四半期連続でプラスでしたが、輸入は医薬品や電子部品などが減少したことから3四半期ぶりにマイナスに転じました。

II.通信機器市場の全体概況

2024年度10~12月の通信機器市場では、上期に引き続き、円安や部材価格等の高騰による機器の単価上昇の影響が続いておりますが、高速大容量データトラフィックの需要が増加し、特に国内生産はデジタル伝送装置、固定通信装置、ネットワーク接続機器に回復傾向が見られました。輸出は一部の海外キャリアによるネットワーク拡張に伴い、6期ぶりにプラスに転じました。海外メーカー製スマートフォンやデータ通信機器の輸入増加が後押ししました。

(1)国内市場動向

10~12月の国内市場金額(=国内生産金額-輸出金額+輸入金額:部品除く)は1兆3,599億円となり、前年同期比では8.1%増となりました。国内生産はデジタル伝送装置、輸入ではスマートフォンとデータ通信機器が増加し、国内市場金額は増加しました。

(2)国内生産動向

10~12月の国内生産金額は932億円、前年同期比では2.4%減となりました。デジタル伝送装置、防災関連の需要が堅調だった固定通信装置は増加しましたが、その他の機種が伸びず、国内生産金額は減少しました。

(3)輸出動向

10~12月の輸出総額は885億円、前年同期比では2.1%増となりました。デジタル伝送装置を含むデータ通信機器が堅調に推移し、輸出額は増加しました。

(4)輸入動向

10~12月の輸入総額は1兆3,551億円、前年同期比では6.9%増となりました。今期も国内のスマートフォン需要は堅調で、秋の主要海外メーカーの新製品投入に加えて、総務省のスマートフォン値引に関するガイドライン改正に向けた駆け込み需要が後押ししました。ネットワーク拡張やデータセンター需要に伴う設備増強により、データ通信機器も伸長しました。

III.受注・出荷動向

CIAJ会員の国内メーカーによる受注・出荷の10~12月の実績は3,276億円で、前年同期比20.4%増となりました。このうち、国内出荷は2,547億円の同比16.2%増、輸出は729億円の同比37.7%増となりました。

国内出荷では、移動体端末機器や有線ネットワーク関連機器が減少した一方で、有線端末機器や無線ネットワーク関連機器が増加し、前年同期比で増加しました。国内出荷は、無線ネットワーク関連機器の固定通信装置が、防災関連の政府予算が確保されて官庁向けに大幅な需要増がありました。輸出はファクリミリやデジタル伝送装置が牽引し、大幅増となりました。

※CIAJ受注・出荷統計 = CIAJ会員の国内メーカーの受注・出荷額
( = 国内出荷額+輸出額 = 国内生産額+海外生産した輸入額 )

詳細版はこちらをご参照下さい [PDF:3MB]

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