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「高専ワイヤレステックコンテスト2023」総務大臣賞を決定!

2024年3月13日

WiCON

一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(会長:東京大学大学院 工学系研究科 教授・森川博之)は、3月1日(金)に全国の高等専門学校(以下、高専)の学生を対象としたワイヤレス技術のコンテスト「高専ワイヤレステックコンテスト2023」の最終審査となる本選大会を都内会場にて開催し、最優秀チームとして「クリプトクロム4(徳山工業高等専門学校)」に総務大臣賞が授与されました。

本選大会では、採択された全23チームの中から予選大会(1月開催)を勝ち抜いた6チームによる実証成果のプレゼンとデモが行われました。各チームとも問題解決に向けた様々な課題に熱心に取り組み、今後の事業化も見据えた素晴らしい発表内容でした。

審査委員(大学教授等の有識者および協賛企業)による審議の結果、総務大臣賞、優秀賞、および他4賞を決定し、受賞チームには表彰状、トロフィー、副賞が授与されました。

また当日は、予選大会に参加した全チームによるポスターセッションも行われ、惜しくも本選大会進出を逃した17チームにも、協賛企業による企業賞と副賞が授与されました。

1.審査結果

総務大臣賞(最優秀賞)
チーム名 クリプトクロム4 <徳山工業高等専門学校>
提案名 マグネチックループアンテナによるビームフォーミングの研究
受賞理由 通信需要の増加により、電波の有効活用が求められている。受賞対象のマグネチックループアンテナ(MLA)は、電界ノイズを受信しにくいという特徴があるが、指向性や利得に弱点があった。本研究では、シミュレーションによりアンテナエレメントの最適化を図り、1GHz以上の共振周波数を持つMLAをプリント基板上に製作することに成功。更に4つのMLAと反射板、移相器を組み合わせることで、ビームフォーミング可能な高利得のMLAを実現した。これにより、耐ノイズ性の高い通信設備への応用が期待できる。

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総務大臣賞:クリプトクロム4
総務省 荻原電波部長より授与

マグネチックループアンテナ単体
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反射板をつけたアンテナ本体
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優秀賞
チーム名 Team SOME-RISE <佐世保工業高等専門学校>
提案名 See-Side救わっど -マリンデブリモニタリングシステム-
受賞理由 海洋ごみの漂着が多い対馬での『マリンデブリ問題』に対する調査、清掃費用削減のため、LPWAネットワークによる自動モニタリングシステムを構築し、漂着ごみの状況(AIによる種別、漂着量予測)を常時把握する取組みを行った。その結果、最適な清掃時期、清掃場所、必要な人員を提案することが可能となり、清掃ボランティアの作業効率化とコストの大幅な削減を達成した。

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優秀賞:Team SOME-RISE
CIAJ 森川会長より授与

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ワイヤレスフューチャー賞
チーム名 アクアプロテクター <沖縄工業高等専門学校>
提案名 高精度離岸流予測システムRiCAS
ワイヤレスイノベーション賞
チーム名 Team RS5.0 (Realize Society 5.0) <呉工業高等専門学校>
提案名 Beyond5Gへの利活用を目的とした100GHz帯低雑音直接発振器と電力合成による高出力化の実現
ワイヤレスバリュー賞
チーム名 とっとり農作物みまもり隊 <米子工業高等専門学校>
提案名 追尾型ドローンとLPWA通信による有害鳥類撃退システムの開発
ワイヤレスデザイン賞
チーム名 サザンセト・オールスターズ <大島商船高等専門学校>
提案名 帰ってきた大島丸!LPWAとWi-Fiによる海上からの安否ネットワーク

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会場の様子

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デモの状況審査

協賛企業賞(企業名アルファベット順/五十音順)
  • KDDIエンジニアリング賞:猟犬りゅう <群馬工業高等専門学校>
  • 安藤ハザマ賞:道産子除雪DX研究会 <旭川工業高等専門学校>
  • エクシオグループ賞:Navisto <仙台高等専門学校>
  • NTTコミュニケーションズ賞:The Microwave Masters for Snow Zap <函館工業高等専門学校/津山工業高等専門学校>
  • さくらインターネット賞:へるきゅ〜ず <沖縄工業高等専門学校>
  • NICT賞:masuyama-lab.gyosen <鳥羽商船高等専門学校>
  • ソフトバンク賞:Youth works <佐世保工業高等専門学校>
  • 東光電気工事賞:SHIPOJI. <徳山工業高等専門学校>
  • NEC賞:izue-lab.ama <鳥羽商船高等専門学校>
  • NTT東日本賞:Team Trial <木更津工業高等専門学校>
  • 日立システムズ賞:放課後グリーンティータイム <鈴鹿工業高等専門学校>
  • 富士通賞:IoTのひよこ <函館工業高等専門学校>
  • 三菱総研DCS賞:シン・水素高専男子  <鈴鹿工業高等専門学校/佐世保工業高等専門学校>
  • 三菱電機賞:E19.防災倶楽部 <明石工業高等専門学校>
  • ミライト・ワン賞:チームNFF <沖縄工業高等専門学校>
  • リコー賞:nakakoga-lab <鳥羽商船高等専門学校>
  • ローム賞:クリーンファクトリー <沖縄工業高等専門学校>

詳細は公式サイトをご参照ください
https://wicon.jp/final

2.コンテストの背景・目的

高専の地域性を生かし、電波有効利用を目指した技術実証を「高専ワイヤレスIoTコンテスト」として2017年度に総務省主催でスタートしました。2023年度より、適用領域の拡大、ビジネス化への促進を図るため、より産業界との結びつきを強め、大会名称を「高専ワイヤレステックコンテスト」に改め、CIAJが主催となりました。

全国の高専生(国立高専、公立高専、私立高専)による技術実証を通して、ワイヤレス人材の育成、および地域を巻き込んでの地域課題の解決、さらには近い将来に地域に根付く新たなビジネスやサービスの創出に取り組むことを目的としています。

主催: 一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)
共催: 総務省
後援: 一般社団法人全国高等専門学校連合会、デジタル庁、文部科学省、経済産業省

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