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ドイツにおけるファクシミリの利用調査結果を公開 ~ドイツでは今でも5割の方がファクスを利用!~

2024年7月31日

CIAJ画像情報ファクシミリ委員会では、2020年度より国内でのファクシミリ利用調査を行っておりますが、海外市場調査にも目を向け、昨年のアメリカ合衆国(以下、アメリカ)での調査に続き2023年度はヨーロッパに目を向け、ドイツ共和国(以下、ドイツ)を対象に調査を行いました。

この調査結果を、日本(2023年度調査)、アメリカ(2022年度調査)との比較を交えながら、ご報告致します。

海外においても継続してファクシミリを活用頂けるよう努めてまいります。

1. 調査概要

ドイツの20~69歳の男女有職者約2,000人に対し、複数回答を含む形式で2024年1月に実施しました。

2. 調査結果

約5割の方がファクスを利用

文書や画像を送受信する業務においてファクス利用されている方は、50.7%でした。また、このファクスを利用されている方々のうちの8割以上が「今後もファクスの使用を続ける予定」と回答されており、今でもファクスの利用に対して前向きであることがうかがえます。

使用割合については、昨年のアメリカ合衆国と同様に、固定電話のファクシミリ通信を使用しているかについては、の『ファクスの回線のつなぎ方は…』等、他の質問項目を参考にして考察が必要です。

「あなたはお仕事で文書や画像を送ったり受けたりするためにファクスを使用していますか?」に対する回答

種別のファクスの使用有無(単位=%)は以下の表のとおり。

「あなたは今後もお勤め先でファクスの利用を続ける予定ですか?」に対する回答

以下のグラフは、ファクス利用について、国毎に「現在もファクスを使用している」、「今後もファクスの利用を続ける」について比較したもので、、日本よりもアメリカ、ドイツの方がファクス利用に対して前向きであるという結果でした。
※アメリカは、2022年度の結果

ファクスの回線のつなぎ方は…

ファクス(複合機)を使用している方に、接続している回線のつなぎ方を聞いてみました。電話回線が約半数と一番多い結果ではありますが、社内LAN、インターネットの利用も多いという結果になっています。このことから電話回線のファクスだけでなく、インターネットファクスや、社内のファクスサーバー等を使用している方も多いことがうかがえます。

複合機を使用していると答えられた方へ
「あなたがお仕事でご使用になっているファクスの回線のつなぎ方を教えてください。」の回答(複数回答可)

複合機を使用している方のファクスの回線のつなぎ方の傾向は、アメリカと変わらない結果となった。

ファクスを使い続ける理由は…

「ファクスを使う取引先が多いから」と「簡単に使えるから」が多いという結果になりました。ファクスを簡単で便利と感じられている方がいる一方で、取引先がファクスのために、使っているという方も多数いるということがわかりました。

ファクス利用者で、事務機器の導入関与者へ
「あなたがお仕事でファクスを使い続ける理由は何ですか?」の回答(複数回答可)

アメリカの「確実に届く」の割合が高く確実性が重視されている傾向があり、ドイツは「取引先が…」の割合が高く、相手方に合わせる使い方が多い結果となりました。

ファクス受信原稿の利用方法は…

「自動で文書サーバー・PCに転送してOCRを行う」が1番多いという結果であり、「印刷して利用」よりもわずかながら多いという結果でした。

「ファクスの受信原稿はどのように利用していますか?」に対する回答

以下のグラフは、受信原稿の利用方法について、国毎に「印刷」、「転送(OCR有)」、「転送(OCR無)」、「転送(合計)」について比較したもので、ドイツとアメリカは日本と比較して、文書サーバーへの転送を利用する方の割合が圧倒的に多いことがわかります。文書サーバーへの転送の中でもOCRを使う方が多く、受信原稿を電子化してワークフローに組み込んだ使い方が浸透していることがうかがえます。
※アメリカは、2022年度の結果

ファクスの使用頻度は…

1回/日以上の使用は、送受信共に6割以上となり、1回/週以上に広げると、約9割となりました。 業務でファクスを使用している方は、日常的にご利用されている事がうかがえる結果となりました。

「あなたのお仕事でのファクスの使用頻度はどれくらいですか?」に対する回答
以下のグラフは、ファクスの使用頻度(送信、受信)を国毎に比較したもので、全体的に、送受信共に海外(ドイツ、アメリカ)の方が多い傾向となりました。
※アメリカは、2022年度の結果

国外の相手との…

送受信共に、約3割が、1日1回以上の利用となり、週1回以上とするとおおよそ5割の利用となりました。前の項目の送受信の使用頻度と比較すると、国外相手との通信が3~4割相当(1日2回以上で比較)となりました

「勤め先で、国外の相手とファクスする頻度は?」の回答
以下のグラフは、昨年度のアメリカとの比較を示したものですが、国外との送信、受信の使用は、アメリカの方が、国外(海外)とのファクス通信が多い結果となりました。
※昨年度のアメリカの質問は、「海外への相手と…」という設問でした

3. 調査を終えて

今回の日本国外の調査は、欧州地域が対象でしたが、ドイツでは多くの人が今でもファクスを使用しており、また、今後もファクスを継続使用予定の人が多いこともわかりました。DXが謳われる世の中ですが、世界でもまだファクス通信による情報交換が盛んに行われている状況がわかり、引き続き安定した通信品質を維持していく必要があります。

また、日本と比べて受信原稿の電子化が浸透していることもわかりました。日本でも受信原稿の電子化等の便利なファクスの使い方が普及する様、CIAJ画像情報ファクシミリ委員会でも啓蒙活動を行っていきたいと思います。

今後も、CIAJ画像ファクシミリ委員会では各国のファクシミリ利用状況を調査し、結果を共有する様にしていきたいと思います。

◆本調査結果の全文(CIAJ画像情報ファクシミリ委員会のホームぺージへ)
 ⇒https://www.ciaj.or.jp/gazou/index.html#240819

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