概要
HATSフォーラム(議長:齊藤 忠夫 東京大学名誉教授)「PBXテレコムサーバ相互接続試験実施連絡会」(主査:酒井 剛 株式会社 日立情報通信エンジニアリング、事務局:一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ))では、近年PBXに収容する事業所用コードレスの分野で期待が高まっているsXGP端末について、異なるメーカ間のPBX/sXGP方式機器の相互接続性を確保する目的で各製品間での相互接続試験を実施しました。大規模な企業などを想定し2つのEPCを跨ったアクセスポイント間における通話中ハンドオーバの接続試験をXGPフォーラム(事務局:東京都千代田区、議長:岩田秀行)と共催し、良好な結果が得られましたのでお知らせ致します。
1.試験実施月日
第5回試験
- 2つのEPCに跨ったアクセスポイント間における通話中ハンドオーバ試験
- 2022年11月8日(火)~2022年11月10日(木)
2.参加企業(順不同)
- NECプラットフォームズ株式会社
- 沖電気工業株式会社
- 株式会社日立情報通信エンジニアリング
3.試験実施場所
一般社団法人 電波産業会 第1A会議室
4.実施体制
XGPフォーラム内TWG-AdHoc 22 SWG for sXGP-TG for interconnectivityにおいて、参加企業を募り試験を実施致しました。
5.試験方法
今回の接続試験は、「sXGPプロトコル仕様端末接続のためのPBXテレコムサーバ相互接続試験実施要領(HATS-P-104-V5.0)」、および、同要領が参照する「IP-PBX – sXGP端末間接続試験実施要領 第5版(XGPフォーラムにて制定)」に従い、PBXとsXGP方式システム間での接続試験を実施致しました。
<2つのEPCに跨ったアクセスポイント間通話中ハンドオーバ試験システム構成概要>
※EPC : Evolved Packet Core 高速通信規格「LTE」のアクセス網を収容するコアネットワーク
6.試験結果
以下の通り、IP-PBXメーカ 3社3機種と、2つのEPCに跨ったアクセスポイント間における通話中ハンドオーバ試験2項目を行い、合格致しました。
IP-PBXメーカ | 製品名 |
---|---|
NECプラットフォームズ株式会社 | UNIVERGE SV9500CT |
沖電気工業株式会社 | DISCOVERY neo2 |
株式会社日立情報通信エンジニアリング | NETTOWER MX-01 |
IP-PBXメーカ | sXGP端末通話中EPC跨りAPハンドオーバ (端末移動/AP障害/APビジー/EPC障害)※1 |
sXGP端末圏外から EPC跨りAP圏内復帰後の内線通話※2 |
---|---|---|
NECプラットフォームズ株式会社 | ○ | ○ |
沖電気工業株式会社 | ○ | ○ |
株式会社日立情報通信エンジニアリング | ○ | ○ |
※1:2つのEPCに跨ったAP間の通話中ハンドオーバとなる要因
※2:圏外のsXGP端末が圏内復帰(圏外前とは異なるEPC配下のAPへ)し、内線通話を確認
7.今後の予定
今回の試験により大規模な企業に対してsXGP端末を利用したPBXの利用促進が期待できます。
今後も異なるメーカのPBX間接続試験を来年度も継続して実施する予定であり、今後とも利用者にとって利便性の高い製品の供給に向けた支援/サポートを進めて参ります。
8.各団体について
XGPフォーラムについて
XGP(eXtended Global Platform)フォーラムは、PHSの発展、普及を目的とした組織であったPHSMoUグループを2009年に発展的に改組した業界団体で、PHSの持つセル設計フリーの仕組みや高い周波数利用効率などの長所を取り入れると共に TD-LTEとも互換性のあるブロードバンド・ワイヤレスシステムの標準化及び普及などを推進してきました。また、近年は1.9GHz帯の「デジタルコードレス電話の無線局」にLTE方式を利用した新たな無線システム(sXGP方式)を導入する活動に積極的に取り組んでいます。
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