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お知らせ

「2020年度 モバイル通信端末の利用実態調査」 ~スマートフォン利用者100%に近づく! 今後の端末買替え動向は? 5Gいよいよスタート 認知度は高い! 今後に期待!?~

2020年12月9日

CIAJは、この度「2020年度 モバイル通信端末の利用実態調査」を実施し、報告書としてとりまとめました。

本年度の調査結果では、スマートフォン利用が98.3%でほぼ100%に近づきました。一方、端末買い替え意向は前年より12ポイント減少の約29%となり、2015年のピーク時の約1/3でした。

MNOサブブランド(Y!mobile、UQ mobile)とMVNOを合わせた格安通信事業者契約は、2018年とほぼ同じ割合(22.9%)でした。通信料金の値下げ要望は強い一方で、通信料金と端末代金の分離プランの認知度は約6割どまりで、安い料金プランへの移行も活発と言えず、大きな行動変容には至っていません。

今回の調査での大きなトピックスは、5Gサービスのスタートです。5Gの認知度は85%と高い一方、サービス利用者は8月上旬(調査時点)で1%台でした。関心度、期待度は高いため、今後の普及拡大が期待されます。

もう一つのトピックスが、新型コロナによるニューノーマル社会への移行です。モバイル通信端末の利用においては、テレワーク(Web会議)やオンライン授業での活用が進み、モバイル決済の利用も約半数に拡大していることが今回の調査で浮かび上がりました。ニューノーマル社会においては、モバイル通信端末の新たな活用が発掘、推進されるものと期待されます。

(1) 調査概要

本調査は、1998年に「携帯電話とPHSの利用実態調査」として開始して以来、年間で最も販売の多い3月商戦の結果を反映するため、毎年4月に定点調査を実施してきました。しかし本年度は、新型コロナウイルスの影響から実施時期を7月~8月上旬に変更しました。

調査対象は、関東、関西在住のモバイル通信端末利用者1,200人(19歳以下男女各100人、20-29歳男女各100人、30-39歳男女各100人、40-49歳男女各100人、50-59歳男女各100人、60-69歳男女各100人)です。なお調査は郵送によりアンケート票を対象者に送り後日に回収する方法(留置調査法)で実施しました。更に、5Gサービスの利用状況を詳しく調査するため、今回の1,200名のアンケートで5Gサービスを利用していると回答した16名と、それとは別で、5Gサービスの利用者(主な関係者よりランダムに抽出)100名、合計116名の調査結果をまとめました。

本年の調査結果の特徴的な点は以下のとおりです。

(2) 利用端末の動向

<所有端末の種類>

  • 調査対象者1,200人が所有している端末は全部で1,585台であり、所有端末の種類は下表のとおりとなっています。
  • 1台目として利用する端末をスマートフォンと回答した人が1,180人(98.3%)、フィーチャーフォンは19人(1.6%)となっています。
<調査対象者の所有端末の種類>
所有端末の種類 所有台数(複数回答)
単位:台
1台目として利用
単位:人
スマートフォン 1,228(102.3%) 1,180(98.3%)
フィーチャーフォン 24(2.0%) 19(1.6%)
タブレット(回線あり) 320(26.7%) 1 (0.1%)
タブレット(Wi-Fiのみ) 5 (0.4%) 0
モバイルWi-Fiルータ 1(0.1%) 0
その他(PHS) 0 0
無回答 7
合計 1,585(132.1%) 1,200(100.0%)

< スマートフォン利用者が100%に近づく >

  • スマートフォン利用が60代までの全世代に普及し、前年度からの利用者の伸びが2.0%となり、100%に近づいています。

    <スマートフォン利用者の推移(単位:n=1,200)>

< フィーチャーフォン利用者の減少傾向が継続 >

  • フィーチャーフォン利用者は前年度より1.7ポイント減少し、1.6%となっています。

    <フィーチャーフォン利用者の推移(単位:n=1,200)>

<複数端末の利用者数は前年度より微減 >

  • 複数台端末を利用する人は32.2%で、前年度(32.9%)から微減しています。
  • 複数端末は、タブレット(回線あり)が82.9%(319台)、スマートフォンが12.5%(48台)と なっています。
    <複数台利用の有無(単位:n=1,197)>
    複数(2台以上)利用している
    32.2%
    1台のみ利用
    67.8%

(3) 格安通信事業者の利用動向

<格安通信事業者への満足度は向上>

  • 格安通信事業者(サブブランド+MVNO)の利用は、22.9%(n=1,174)と前前年とほぼ同じでした。
  • 格安通信事業者との契約に関しての満足度は総じて高く、端末に関しての満足度はすべての項目で「満足」が前年度より上昇しています。
  • アフターサービスへの不満は7.4%で、前年度17.2%から9.8ポイント減少しています。また、スピードへの不満は12.9%で、前年度17.5%から4.6ポイント減少しています。

    <契約に関しての満足度(単位:%(n=269))>

(4) 端末の買替え意向

<端末の買替え意向の低迷が続く>

  • 現在使用している端末について、買替え意向を持つ人は前年の40.7%から11.5ポイント減少し、29.2%となりました。これは、ピーク時(2015年)の約1/3に相当します。端末の買替え意向の低下が更に進んでいます。

    <現在使用している端末の買替え意向(n=1200)>

<以前の端末の使用期間は更に長期化>

  • 以前の端末の使用期間は、2018年31.2ヵ月、2019年35.2ヵ月、2020年36.6ヵ月で、長期化傾向が続いています。この2年間で5ヵ月以上のびました。

(5) 端末の購入重視点

<端末購入重視点のトップ4は変動なし、5G端末は6位にランキング>

  • 前年度に比べ、1位~4位は回答率も含め大きな変動はなく、価格・料金に関するものが1位、2位を占めました。価格・料金に関しては依然として注目度が高いと言えます。
  • 一方、「防水」、「バッテリーの持ち時間が長い」、「高速通信対応」に関しては、11位内のランキングは変わりませんが、20ポイント以上の大幅減となっています。
  • 今回新たに加えた「5G端末」に関しては、26.0%で6位にランキングされました。

    <購入重視点の変化>

(6) 機能毎の利用率

<動画視聴とIP電話が大幅増、SMSとフリマアプリが大幅減>

  • 20ポイント以上増加したのは、「文字主体の通常のメール送受信」、「動画の視聴(YouTube等)」、「IP電話(LINE、SKYPE等)の通話」、「情報検索・閲覧(ニュース、新聞を除く)」でした。
  • 20ポイント以上減少したのは、「SMS(電話番号で送信できるショートメール)送受信」、「フリマアプリ(メルカリ等)による売買」、「チャットボット(人工知能との会話・チャットサービス)」でした。

    <機能毎の利用率>

(7) サービスへの関心・今後の利用動向

<キャッシュレス決済利用は半数ごえ>

  • モバイルキャッシュレス決済を「既に利用している」人は51.8%で、半数を超えました。
  • 非接触IC決済を「既に利用している」人については96.6%が「おサイフケータイ」を利用、QRコード決済を「既に利用している」人については、「LINE PAY」60.2%、「PayPay」41.7%、「楽天Pay」33.9%、「d払い」31.1%という利用状況でした。

    <キャッシュレス決済利用動向 (n=1,140)>

(8) 5Gサービスの利用状況、利用予定

<5Gの認知度は高いが、サービス利用者は1%台>

  • 5Gについて、「内容まで知っている」42.7%、「名前だけ知っている」42.7%で、両者を合わせると認知度は約85%となり、昨年(合計73%)より更に高まりました。
  • 一方、5Gサービスを既に利用していると回答した人は16名(7月~8月初旬時点)で、調査対象者1,200名の中の1.3%でした。

    <5Gモバイルサービスの認知度 (n=1,195)>

<5Gサービス利用予定者は約4割>

  • 現在5Gサービス利用していない人の今後の利用予定については、「利用する予定」 16.2%、「利用したいが時期は未定」21.0%となり、利用予定者は37.2%でした。

    <5Gサービスの利用予定 (n=1,184)>

<5Gサービス利用者の多くは、料金プランに満足、接続性に不満>

  • 下記は、今回の1,200名のアンケートで5Gサービスを既に利用していると回答した16名と、それとは別で、5Gサービスの利用者100名、合計116名の調査結果をまとめた結果です。
  • 実際に5Gサービスを利用した感想は、満足している面(67.2%)と、不満な面(74.1%)の両面があり、満足内容は「5G料金プラン」91.0%(71名)、「5G端末価格」69.2%(54名)で、不満内容は「接続性」100%(86名)、「5Gサービス内容」31.4%(27名)でした。
    <満足内容> <不満内容>

(9) 新型コロナの影響によるモバイル通信端末利用

<新型コロナの影響により、3人に1人がモバイル通信端末の利用頻度が増加>

  • 新型コロナの影響により、モバイル通信端末の利用頻度が、「増えた」 35.1%、「以前と変わらない」 63.2%で、3人に1人においてモバイル通信端末の利用頻度が増加しています。
  • モバイル通信端末の利用が増えた理由は、「テレワーク(Web会議)」46.1%、「オンライン授業」37.5%、「オンラインイベント(飲み会、楽器演奏)」10.2%などでした。

    <新型コロナの影響による、モバイル通信端末利用の変化 (n=1,084)>

(参考) 通信料金と端末代金の分離プラン

<分離プランの認知度は約6割で、それを知っていても9割以上は活用せず>

  • 通信料金と端末料金の分離プランについては、「知っている」と回答したのは58.6%で、分離プランを知っていても91.8%は契約変更はしていません。

    <通信料金と端末代金の分離プランを知っていたか>


なお、本報告書は日本語版のみです。冊子版1部¥80,000(税別)、同内容のPDFファイル及びExcel集計データが収録されたCD-R付冊子版を¥90,000(税別)にて販売致します(12月9日発刊予定/部数限定)。

ご希望の方は株式会社シード・プランニング 担当 杉本(TEL:03-3835-9211)までご連絡ください。

本リリース内容に関する問い合わせ先

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TEL:03-5962-3452 Fax:03-5962-3455

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モバイル通信端末の利用実態調査(旧版)の販売について

CIAJ移動通信委員会では1998年より毎年、「利用実態調査」の報告書を発刊し、株式会社シード・プランニング社様を通じて最新版のみ販売してまいりましたが、2015年度より10年前からの旧版を本文のPDFファイルのCD-Rで販売しております。(冊子での販売はしておりません。また、入力データ集計表等のデータも含まれません。)

2010年度~2019年度の利用実態調査報告書がご入用の場合は、メールにて下記事項を記入の上、下記に示す連絡先までご連絡下さい。

[必要事項]
  • 必要な利用実態調査の年度とその必要部数
  • 貴社名、所属名、お名前
  • ご発送先住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス
[連絡先]
  • (一社)情報通信ネットワーク産業協会 ICT基盤部 多賀谷
  • メールアドレス:y-tagaya@ciaj.or.jp
  • 電話:03-5962-3452
  • FAX:03-5962-3455
[金額]
  • 1年度当たり1部10,000円(税別、送料別)
[お支払方法]
  • 報告書のCD-Rと共に請求書をお送りしますので、代金は請求書記載の口座に指定期日までにお振込み下さい。