2022年の年頭にあたりまして、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
2021年は1年延期された東京2020オリンピック・パラリンピック大会の開催、岸田新内閣の発足など我が国では大きな出来事がありました。一方で、国内における新型コロナウイルス感染症の影響は10月の緊急事態宣言解除以降落ち着きを取り戻し、ウィズコロナが浸透しつつあるものの、世界的には未だ終息方向になく、我が国においても予断を許さない状況が続いています。
新型コロナウイルス感染症拡大により浮き彫りとなった、経済や生活におけるオンライン手続きの普及促進、国と地方の行政システムの連携などにおける様々な課題が顕在化しています。このような背景からも社会全体のデジタル化の課題解決に対して大きな期待が寄せられており、今後ますます官民一丸となった取り組みが必要となってきます。
岸田内閣ではデジタル化による地方創生、持続可能な社会を目指し、「デジタル田園都市国家構想」が掲げられました。この構想をデジタルインフラとして支えるのが、情報通信ネットワークであり、その役割はますます重要になっています。中でも地域活性化、DX化の柱として期待される5G/ローカル5Gの早期全国展開、利活用拡大は喫緊の課題です。さらには経済安全保障や災害に強い国づくりの観点から、地方でのデータセンターや光ファイバー、光海底ケーブルの整備事業も強力に推し進められることになり、こうしたネットワークインフラの構築、その上のサービス拡充には業界が一体となって取り組んでいく必要があります。
そして2030年に向けたBeyond5G/6Gの研究開発では、日本が再び情報通信の分野で世界をリードしていくための産学官を挙げた取り組みが、かつてない規模で進められています。
このように情報通信産業には、人々の暮らしを豊かにしていく責任があると共に、安全・安心な社会の実現への期待が寄せられています。政策面での強い後押しも追い風に、2022年は更なる進展の年になると確信しています。
私たちCIAJは情報通信産業を代表する団体として、多くの皆さまの期待に応えるべく、ICT産業の活性化に繋がる政策提言、新たなビジネス創出に向けた環境整備、情報通信業界を取り巻く諸課題解決に向けた活動を推進して参ります。そして発展する通信インフラ領域への取り組みを強化し、日本の情報通信ネットワークを支え続けていきます。それにより団体価値の向上に努め、会員企業の皆様の事業に貢献し、情報通信ネットワーク産業の発展に向けて邁進していく所存です。
最後になりますが、コロナ禍の一日も早い終息と、経済活動のさらなる活性化を期待するとともに、皆様にとりましても本年が明るく実り多い年となりますことを心から祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。
以上