2007年9月30日
CIAJ 通信品質委員会
委員長 浅田 弘
記
IP電話端末のCマーク適合認定ルールにつきましては、2003年度に制定したCIAJのIP電話端末 電話機通話品質標準規格の普及と市場IP電話端末の品質確保を目的として2004年9月30日に制定しました。
その間、CIAJの電話機通話品質規格は通信業界のIP電話端末設計者には広く知られるところとなり、現在ではIP電話端末品質設計のガイドラインとして広く認知されています。
一方でIP電話端末のCマークにつきましては、Cマーク表示に対する法的強制力が無いことやSDoC(自己確認制度)の広まり等の背景より申請実績は振るわない状況に留まっています。
また、制定後3年が経過してIP電話端末の取り巻く状況も変わっており、NGN化に向けての通話品質向上や広帯域化が新たな検討課題となっています。当 通信品質委員会でもそれらの要請を受けて新たに「0AB~J IP電話端末(ハンドセット)電話機通話品質ガイドライン CES-Q005-1」
並びに「電話機通話品質標準規格 広帯域IP電話端末(ハンドセット) CES-Q004-1」を制定しました。
これらの新しいIP電話機通話品質規格/ガイドラインに対して、IP電話端末Cマークの認定ルールの適用を考慮した場合、SDoCの広まり等の社会的状 況や規格、ガイドラインのみでも業界標準として十分に役立って いるという実績から、CIAJとしての認定ルールは現状では不要と考えられ、IP電話端末のCマーク適合申請ルールについては当初の役割、使命は終了した ものと思われます。
以上の背景より、CIAJ通信品質委員会では現行のIP電話端末のCマーク適合申請については廃止する事としました。
なお、各種IP電話端末規格、測定法、ガイドライン等については従来通りで変更はありません。
今後、業界の端末品質規格として必要なものを拡充してゆく予定です。
以 上